金属加工には欠かせない!酸洗いの役割を知ろう

金属の酸洗いの目的とは

酸洗いとは、文字通り金属を酸溶液によって洗浄する処理のことをいいます。金属製品を製造する過程において熱による処理を行いますが、これによって金属の表面には酸化物が生じます。この酸化物が付着している状態では、メッキ加工の際に密着不良を起こしたり、研磨加工により金属光沢を生じさせるのが難しくなったりと、その後の製品の作業工程に支障をきたしてしまいます。このような事態を避けるために金属に酸洗いを施し、金属表面に付着した酸化物を十分に除去することが必要となるのです。酸洗いの作業では洗浄液として塩酸や硫酸といった強力な酸性溶液を扱うため、これを行う際には十分な知識と安全面および環境面への配慮が求められます。

酸洗いの種類とその特徴

金属の酸洗いは、その目的に応じて大きく3つに分類できます。ひとつは、強度のサビや酸化被膜の除去を主な目的とした酸洗いで、メッキ加工の直前に行われる最も一般的な酸洗いです。通常は、金属を酸性溶液に浸すことで金属表面の酸化物を除去します。また、ここで用いる酸性溶液中には金属の溶解を防ぐ、または酸化物の除去効率を向上させるといった作用を持つ添加剤が加えられます。ふたつめは、酸浸漬と呼ばれる処理で、電解洗浄やアルカリ脱脂液を用いた洗浄によって生じた酸化被膜やアルカリ被膜を取り除き、金属表面の活性を向上させることを目的としています。もうひとつは、エッチングと呼ばれる処理で、常温での加工処理によって生じた変質層の除去を目的としています。